不自然リンクによるGoogleの自動ペナルティの確認と解除方法

2024年4月16日

掲載順位に対して表示回数が異常に少ない場合は自動ペナルティと判断して良いでしょう

Googleのペナルティの種類には検索アルゴリズムによって課せられる自動ペナルティとGoogleの社員の目視によって課せられる手動ペナルティがあります。

Googleのアルゴリズムも不自然なリンクを取り締まるペンギンアップデートや低品質なコンテンツを取り締まるパンダアップデートやページランク・RankBrainなど200以上のアルゴリズムが存在していると言われています。

手動ペナルティの場合はSearch Consoleにメッセージが届きますので、WEBマスターはペナルティが課せられたことがすぐに分かりますが、自動ペナルティは何も通知が来ないので、Googleのウェブマスター向けガイドラインに照らし合わせて違反している行為が無いか判断するしかありません。手動ペナルティを解除するには、指定された部分を修正し、反省と二度としないことを記載して、再審査リクエストを行います。

Googleの自動ペナルティを見極める手段は無いと言われていますが、完全に圏外のままの場合は判断出来ませんが、私はSearch Consoleの検索アナリティクスでメインキーワードを選択した時に、掲載順位の割りに表示回数が低い場合や、平均掲載順位が下がって、表示回数が増え、平均掲載順位が上がって、表示回数が減る場合は自動ペナルティだと推測しています。

サイトを運営していて、ある日突然検索順位が大きく下がったり、検索エンジンからの流入が極端に落ちたりした場合は、ペナルティを疑って、対処方法を考える必要があるでしょう。ペナルティが発生するとある日突然、検索流入が大きく落ち込みます。

また、ページの記事を更新してURL検査でインデックス登録をリクエストを送信すると一時的に順位が上昇するけれど、しばらくすると順位が落ちて行く場合も自動ペナルティを受けている時独特の症状だと思っています。

さらにsite:yourdomain.comで検索した時にトップページが1位に表示されない場合もペナルティであると判断出来ます。

自動ペナルティを受ける要因はGoogleが公式に公開しているウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に違反している価値の低いページや隠しテキストなどの悪意のある偽装工作も含まれます。このような偽装や隠しテキストが判明した場合には速やかな対処が必要です。

Googleのペンギンアップデート以降、不自然リンクの取り締まりは一層厳しくなりました。

また、意図しなくても、善意で張られたリンクがリンクプログラムに違反するリンクの場合があります。これは、リンク元のサイドバーやフッターなどからリンクが設置されるケースです。無料ブログのテンプレートなどから送られるリンクが該当します。このリンクは設置する側にも検索エンジンを欺こうなどと言う意識は無く、全く善意のリンクなのですが、これがペナルティを誘発していることも良くあります。

リンクによる評価はGoogleのランキングの根幹をなすものなので、不自然なリンクでランキングの操作をしようとする試みに対しては非常に強いペナルティが課されます。外部リンクはGoogleのランキングの評価に大きく影響しますので、不正に対しては強いペナルティが課されます。内部リンクでもペナルティはありますが、外部リンク程強いものではありません。

検索アナリティクス

このグラフの赤い線が表示回数です。平均掲載順位が23.9位なのですが、左側の赤い線が下にある部分の表示回数は1日1回~2回程度です。右端で赤い線が跳ね上がっているのは、ペナルティ解除の兆候だと考えて良いと思います。この状態から不安定な動きが続いて、次第に安定してペナルティが解除されます。

掲載順位があまり変わらないのに表示回数が少ないのは、その順位に表示された少ない回数以外は圏外に飛んでいて検索結果に表示されていない状態で、Googleからの評価がとても低いのです。

掲載順位が上昇して、表示回数が減る場合も自動ペナルティと判断できます

掲載順位が上がれば、表示回数も増えるのが自然ですが、下記の画像のように、掲載順位が上がっても、表示回数が減り、掲載順位が下がって、表示回数が増えるような不自然な変動が現れる場合も、自動ペナルティが課せられていると判断出来ます。

オレンジが掲載順位で、紫が表示回数です。上記の画像の様に、掲載順位が下がって、表示回数が増加するのは、普通に考えて不自然な動きです。Googleのアルゴリズムは毎日更新されていますので、一貫した動きにはならないこともありますが、順位が下がって表示回数が増える状況が見られたら、自動ペナルティを疑って見るのが良いと思います。

不自然なリンクが減っても、掲載順位が落ちたり、表示回数が減ったりなどの変化があるのもペナルティを受けている時には特徴的な動きです。

掲載順位が上がって、表示回数が減り、掲載順位が下がって、表示回数が増えると言うのは、正常なサイトでは起こらないことなので、ペナルティの判断の参考にして下さい。

ペナルティはページ単位で発動することはほとんど無く、WEBサイト全体に対して発動します。特定のページでは無く、サイト全体の検索順位が大きく下がった場合はペナルティを疑って良いと思います。

ペナルティを避けるためには、不用意に外部リンクを設置しないことです。SEOは内部対策に集中して、良質なコンテンツの掲載に徹することです。

CTRが異常に低い

サイトを公開して間もないサイトのCTRが低いことは自然にあることですが、運営を開始して6ヶ月以上経過していても、CTRが0.5%以下になっているのは、自動ペナルティを受けている可能性が高いと判断出来ます。

CTRが0.5%以下になると言うことは、公開しているコンテンツが軒並み順位が低く、検索結果に表示されてもクリックされていないと言うことです。

通常、ある程度のコンテンツを掲載していると、検索ボリュームの大きいコンテンツではなかなか上位に表示出来ないこともありますが、狙っているキーワードの複合キーワードなどで、検索ボリュームの小さいキーワードでは上位に表示されて、トータルするとある程度のCTRにはなるものです。

Googleで検索してペナルティを調べる

自動ペナルティはGoogleの検索で調べることも出来ます。「site:youerdomain.com」で検索してトップページが1位に表示されるかを確認する方法があります。site:で検索するとGoogleのデータベースにあるサイト内のページを評価の高い順に表示します。通常、トップページが最も高い評価になるのが普通ですが、トップページが1位にならない場合には自動ペナルティを受けている可能性があります。

さらにトップページのタイトルを検索窓に入れて検索して、自分のサイトが1位に表示されない場合も自動ペナルティが高いと判断出来ます。

このサイトでは、この2つのチェックを同時に出来る「Googleの自動ペナルティチェックツール」を公開していますので、是非ご利用下さい。

自動ペナルティの場合のリンク否認ツールはリンク削除せずに否認ファイルを送信しても大丈夫です

手動ペナルティの場合は、質の低いリンクの削除作業を最大限に行って、どうしても削除出来なかったリンクについてリンク否認ツールを使用することになっていますが、不自然リンクが原因による自動ペナルティの場合は、リンク否認ファイルの内容をいちいちGoogleの社員が確認出来ないので、否認ファイルはそのまま処理されますので、否認ファイルを送信する方法で、自動ペナルティを解除の対応が可能です。自動ペナルティの場合は、不自然なリンクの削除を出来る限り行う必要はありません。

サイトに向けて張られている外部リンクを調べる方法は、サーチコンソールの「リンク」→「外部リンクをエクスポート」→「最新のリンク」からCSVかスプレッドシートかを選べば、Googleが把握している外部リンクの一覧の情報をダウンロード出来ます。取得したファイル内に記載されているURLを1件1件調査してペナルティを受けるような不自然なリンク元をリストアップします。

リンクの否認はテキストエディタに否認したいリンク元URLを1行ごとに記載して、ファイル名は何でも良いので、リンク否認ページから送信します。ドメイン毎否認したい場合は、domain:否認したいドメインを記載します。リンク否認ツールの使い方自身はそんなに難しくありませんが、どのリンクを否認するかの判断はかなり経験が無いと難しいと思います。

リンク否認は、不自然リンクに該当する件数が多いと、実際にリンク否認が全て反映するにはかなりの時間がかかります。また、リンク否認が成立した後も、長期間悪影響が残るリンクエコーもありますので、被リンクによってペナルティを受けている場合は、解除には年単位の時間を要することを覚悟しておく必要があります。

これは、リンク否認ファイルを送信した時点でリンクの否認が成立するわけではなく、Googlebotが対象のURLをクロールした時にnofollowのような処理をするためです。

また、過去にSEO業者が大量にリンクを設置している場合は、一度リンクを否認しても、Googleが新たに不自然なリンクを検出することがありますので、定期的に被リンクのチェックをする必要があります。

不自然リンクを削除してもGooglebotの巡回にはかなりの時間を要します

不自然リンクを削除したり、リンク否認を行っても、Googlebotが巡回してインデックスから削除されたりnofollowのような処理をされないと自動ペナルティは解除されません。

そして、不自然リンクの件数が数千件など大量にある場合は、ペナルティの解除に数ヶ月~1年以上待つ必要があると理解しましょう。中には7年かかっても完全に解除されていないサイトもあります。リンク否認したリンクがいつクロールされるかははかりませんし、ペナルティ解除にかかる期間も明確には分からないと言うのが実際です。不自然なリンクの設置はマーケティングに大きなダメージを与えるので、自らリンクを設置したり、リンクを設置する業者に依頼することは止めましょう。

例えば、自分が運営しているサイトのサイドバーなどから設置したリンクでペナルティを受けた場合、リンク元のURL削除を行って、ページを全てGoogleのデータベースから削除しても、短期間にペナルティが解除されるのは難しいと思います。リンクは長期間残り続けます。URLの削除を行っても、ページだけが削除され、そのページからのリンクは1つ1つGoogebotが巡回して、リンクが存在しないことを確認されないと、ペナルティが解除されないので、不自然リンクによるペナルティを解除する時期を早める特効薬のようなものは存在せず、リンクの否認を行って、辛抱強く待ちましょう。2020年に入ってからリンクのクロールが一段と遅くなっているようで、リンクの否認の効果が見られるまでに以前よりもさらに長くかかるようになっています。

ただ自分が運営しているサイトのテンプレートからのリンクでペナルティを受けている場合は、リンクを削除するかnofollowを付与して、Search consoleのURL検査からインデックス登録をリクエストを送信すれば、早くリンクがクロールされますので、ペナルティの解除は早まります。

2020年の時点でも不自然リンクを設置するSEO業者がいます

あるキーワードで20位前後にいたサイトが1ヵ月後に70位まで順位が低下したので、サイト所有者に確認したところSEO業者に依頼したとのことだったので、詳しい施策について確認したところ「20件程度外部リンクを設置した」とのことだったのですが、Search consoleのサイトへのリンクを確認すると、livedoorblogから3000件ものリンクが張られていました。すぐにリンクを全て削除してもらいましたが、削除してから2ヶ月経過した時点でサイトへのリンクは、その無料blogからのリンクがまだ830件残っていて、リンクが3000件から830件に減ったにもかかわらず、検索順位は約1ヶ月半経過した時点で圏外に落ちてしまいました。その後3ヶ月経過した時点で不自然リンクは601件残っていて、検索順位は20位台まで回復して来ました。

圏外に落ちた時点でも不自然リンクを設置した業者は「自動ペナルティの証拠は無い」と言い張りましたが、被リンクの設置と順位の下落のタイミングなどを考えると自動ペナルティと考えるのが自然な判断です。

そもそも不自然な発リンクのあるサイトは低品質なサイトであることが多く、そのサイトにリンクが張られていることはほとんどありません。さらにリンクの設置以外の更新はされないので、Googlebotも頻繁にクロールしないものと思われます。

ペナルティの解除を早めるための対策として、不自然な発リンクのあったサイトへGooglebotの巡回を促進するために、放置してあったドメインから不自然発リンクのあるサイトへリンクを設置しました。

不自然リンクは削除済みだけどGooglebotが巡回していないページ。Googlebotの巡回を促進するためにnofollowは付与していません。

今後不自然リンクがSearch consoleのサイトへのリンクが減って行くのか調べてみたいと思います。

ただ、このページに設置しているリンクはユーザーのためのリンクではなく、SEO目的で、Googlebotに巡回して欲しいからなので、ページの評価を落とす可能性はあります。

リンクを設置して、半月経過した時点で、740件までリンクが減り、検索順位も圏外まで落ちていたのが、40位台まで回復して来た状況です。

リンクと言うのは、そのページのコンテンツを読んで、その内容に共感したり、十分な納得が得られた場合に、自分で運営しているブログの本文から、リンク先ページを紹介するために設置するのが自然なリンクで、自作自演やSEO業者が設置すると言うのは、不自然なリンクです。

80件程度の不自然リンクを否認しているがペナルティで順位の上下を繰り返す

80件程度の不自然リンクの事例でペナルティは深刻なものではありませんが、一定のサイクルで順位の上下を繰り返しているサイトもあります。この現象は「ヨーヨー現象」と言われるものです。リンク否認から1ヶ月程度経過しましたが、Googlebotが巡回したページは僅かに8ページでペナルティの解除にはやはりまだまだ時間がかかりそうです。

この間に共起語を含めたコンテンツの充実を行いました。さらにブログでサイトテーマに合った内容の投稿を増やしてもらいました。

不自然リンクが45件程度まで減った時点で、ヨーヨー現象は解消して、少しずつ順位が上昇するようになって来ました。

不自然リンクが34件になった時点で順位をチェックすると5位以内に表示され安定するようになりました。リンク否認を行って、否認がどんどん成立して行けば、不自然リンクの影響が少なくなり、検索結果は自然に改善され上位表示が可能になります。

過去に、SEO業者に依頼して外部リンクを設置したとか、自分でアクセスアップを狙ってYomi-search等に登録した人は、当該リンクの削除が優先ですが、自分で削除出来ない場合は、出来るだけ早くリンク否認を行うことが重要です。外部リンクを構築することでSEO対策を行ってきた人は、リンク否認を行って、今後は内部のコンテンツを充実させるように施策を変更するのが良いでしょう。

また、SEO業者から外部リンクを設置するサービスのSEOの提案の電話営業があったた場合は、きっぱりと利用をお断りされることをおすすめします。不自然なが外部リンクを設置することは、検索エンジンを欺いて上位に表示しようとする行為で、スポーツ選手のドーピングと同じで、スパム行為であって、検索エンジン最適化ではありません。高い確率でGoogleに見破られトラフィックが大きく減少するのは確実です。現在でも外部リンクを設置するSEO業者はいるので、営業電話があったら適切に対応しましょう。

Googleのランキングを操作するようなリンクの設置よりも、ユーザーにとって価値あるコンテンツの提供に重点を置いた運用を行うことが重要です。

Googleがランキングの評価にする主な指標の2つはサイトへ向けて張られた自然発生リンクと良質なコンテンツです。

ユーザーが検索窓に入れる質問や疑問に対する回答を可能な限り詳細に説明したコンテンツの作成に注力することが、最も効果のあるSEO対策です。

まとめ

不自然な被リンクによってGoogleから自動ペナルティを受けているサイトを判断するには、Search consoleの検索パフォーマンスで合計表示回数と平均掲載順位を表示して、掲載順位に対して表示回数が不安定だったり、掲載順位が下がって表示回数が増え、掲載順位が上がって表示回数が減少するような不自然な動きがある場合は自動ペナルティを受けている可能性があります。

さらにGoogleの検索窓に「site:youerdomain.com」で検索してトップページが1位に表示されなかったり、トップページのタイトルを検索窓に入れて検索した時にトップページが1位に表示されない場合はGoogleから自動ペナルティを受けている可能性があります。

自動ペナルティの原因は様々ですが、最も多いのが不自然な被リンクによるものです。Search consoleの「リンク」→「外部リンクをエクスポート」→「最新のリンク」でCSVをダウンロードして、Googleが認識している被リンクを確認します。

このリンクの一覧の中に

・有料リンク

・価値の無いリンク集

・コピーコンテンツを集めた記事からのリンク

・自動登録リンク集からのリンク

・サイドバーやフッターなどからのリンク

などがある場合は、削除出来るリンクは削除し、削除出来ないリンクはリンク否認しましょう。

但し、リンク否認を行って直ぐに順位が回復することは無く、否認したリンクをGooglebotが辿って再評価されないと回復しないので、回復にはかなりの時間を要します。

実際に、過去に有料リンクを購入して大量の不自然なリンクがあったサイトでは、リンク否認から5年が経過しても完全にペナルティから脱していないサイトもあります。

 

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清水 康次

過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。

Posted by 清水 康次