不自然リンクによるGoogleの自動ペナルティの確認と解除方法

2024年7月16日

過去にSEO業者にリンクの設置をしてもらった。SEOに効果があると思って、無料登録リンク集に登録した。相互リンクを色んなサイトに申し込んで設置したなどの経験があるサイトを運営している場合、Googleから被リンクによるペナルティを受けている可能性が高いです。

ペナルティと言う程重篤な悪影響が無くても、ポジティブな評価がされていることはありません。

過去に行ったことでも、Googleからの評価が自然に回復することはありません。一度設置した不自然なリンクがある場合は、Googleからの評価を回復するために対応しないといけません。

この記事では、自動ペナルティを受けているサイトの特徴やペナルティの解除方法について記載いたします。

掲載順位に対して表示回数が異常に少ない場合は自動ペナルティと判断して良いでしょう

Googleのペナルティには、検索アルゴリズムによって自動的に課される「自動ペナルティ」と、Googleの社員が目視で確認して課される「手動ペナルティ」があります。

自動ペナルティは、Googleのアルゴリズムによって不自然なリンクや低品質なコンテンツなどを検出し、自動的に評価を下げるものです。

Googleのアルゴリズムには、不自然なリンクを取り締まる「ペンギンアップデート」、低品質なコンテンツを取り締まる「パンダアップデート」、そしてページランクやRankBrainなど、200以上のアルゴリズムが存在します。

手動ペナルティの場合、Google Search Consoleにメッセージが届くため、サイト運営者はすぐにペナルティが課されたことを知ることができます。

一方、自動ペナルティの場合は通知がないため、Googleのウェブマスター向けガイドラインに照らし合わせて、違反している行為がないか確認する必要があります。

手動ペナルティを解除するには、指定された部分を修正し、反省と二度としないことを記載して再審査リクエストを行います。

自動ペナルティを見極めるのは難しいと言われていますが、私はGoogle Search Consoleの検索アナリティクスを利用して、メインキーワードの掲載順位に対して表示回数が異常に少ない場合や、掲載順位が上昇しても表示回数が減る場合を自動ペナルティの兆候と考えています。

サイト運営中に、突然検索順位が大きく下がったり、検索エンジンからの流入が極端に減少した場合、ペナルティの可能性を疑い、対処方法を検討する必要があります。

ペナルティが発生すると、検索流入が急激に落ちることがあります。

また、ページの記事を更新してURL検査でインデックス登録をリクエストすると一時的に順位が上昇しても、しばらくすると再び順位が低下する場合も、自動ペナルティの典型的な症状です。

さらに、site.comで検索してトップページが1位に表示されない場合もペナルティの可能性があります。

自動ペナルティを受ける要因として、Googleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に違反する低品質なページや隠しテキストなどの偽装工作が挙げられます。

これらの問題が見つかった場合、迅速な対処が必要です。

Googleのペンギンアップデート以降、不自然なリンクの取り締まりは一層厳しくなりました。

意図しない善意のリンクがリンクプログラムに違反する場合もあります。

これはリンク元のサイドバーやフッターなどから設置されるケースや、複数のホームページを運営している場合の相互リンクが該当します。

これらのリンクは設置する側に悪意がなくても、ペナルティを誘発することがあります。

リンクによる評価はGoogleのランキングの根幹をなすものであり、不自然なリンクによるランキング操作は強いペナルティを受けます。

外部リンクはGoogleのランキング評価に大きな影響を与えるため、不正な手法には厳しい対策が講じられます。

検索アナリティクスのデータを利用して、掲載順位と表示回数の関係を確認し、自動ペナルティの兆候を見極めましょう。

 

検索アナリティクス

このグラフの赤い線が表示回数です。

平均掲載順位が23.9位なのですが、左側の赤い線が下にある部分の表示回数は1日1回~2回程度です。

右端で赤い線が跳ね上がっているのは、ペナルティ解除の兆候だと考えて良いでしょう。

この状態から不安定な動きが続いて、次第に安定してペナルティが解除されます。

掲載順位があまり変わらないのに表示回数が少ないのは、その順位に表示された少ない回数以外は圏外に飛んでいて検索結果に表示されていない状態で、Googleからの評価がとても低いのです。

 

掲載順位が上昇して、表示回数が減る場合も自動ペナルティと判断できます

通常、掲載順位が上がれば表示回数も増えるのが自然ですが、掲載順位が上がっても表示回数が減り、逆に掲載順位が下がると表示回数が増えるという不自然な変動が現れる場合、自動ペナルティが課せられていると判断できます。

以下のグラフをご覧ください。

オレンジ色の線が掲載順位を示し、紫色の線が表示回数を示しています。

この画像のように、掲載順位が下がると表示回数が増加するという不自然な動きが見られます。

Googleのアルゴリズムは毎日更新されていますが、順位が下がって表示回数が増えるような状況は、自動ペナルティの兆候と考えるべきです。

また、不自然なリンクが減少しても、掲載順位が落ちたり、表示回数が減少したりする場合も、ペナルティを受けている時の特徴的な動きです。

掲載順位が上がって表示回数が減り、掲載順位が下がって表示回数が増えるという現象は、正常なサイトでは起こらないため、ペナルティの判断の参考になります。

ペナルティは通常、ページ単位で発動することは少なく、WEBサイト全体に対して発動します。

特定のページではなく、サイト全体の検索順位が大きく下がった場合はペナルティを疑って良いでしょう。

ペナルティを避けるためには、不用意に外部リンクを設置しないことが重要です。

SEO対策としては、内部対策に集中し、良質なコンテンツを掲載することに徹することが求められます。

 

CTRが異常に低い

サイトを公開して間もない場合、CTR(クリック率)が低いことは自然なことです。

しかし、運営を開始して6ヶ月以上経過してもCTRが0.5%以下の場合、自動ペナルティを受けている可能性が高いと判断できます。

CTRが0.5%以下であるということは、公開しているコンテンツの多くが検索結果で低い順位に表示されており、検索結果に表示されてもクリックされていないことを意味します。

通常、ある程度のコンテンツを掲載していると、検索ボリュームの大きいキーワードでは上位に表示されにくいことがありますが、狙っているキーワードの複合キーワードや検索ボリュームの小さいキーワードでは上位に表示されることがあり、結果としてCTRはある程度の値になります。

 

サイトを公開して間もないサイトのCTRが低いことは自然にあることですが、運営を開始して6ヶ月以上経過していても、CTRが0.5%以下になっているのは、自動ペナルティを受けている可能性が高いと判断出来ます。

CTRが0.5%以下になると言うことは、公開しているコンテンツが軒並み順位が低く、検索結果に表示されてもクリックされていないと言うことです。

通常、ある程度のコンテンツを掲載していると、検索ボリュームの大きいコンテンツではなかなか上位に表示出来ないこともありますが、狙っているキーワードの複合キーワードなどで、検索ボリュームの小さいキーワードでは上位に表示されて、トータルするとある程度のCTRにはなるものです。

 

Googleで検索してペナルティを調べる

自動ペナルティはGoogleの検索で調べることもできます。

「site:youerdomain.com」で検索してトップページが1位に表示されるかを確認する方法があります。

site:で検索するとGoogleのデータベースにあるサイト内のページを評価の高い順に表示します。

通常、トップページが最も高い評価になるのが普通ですが、トップページが1位にならない場合には自動ペナルティを受けている恐れがあります。

さらにトップページのタイトルを検索窓に入れて検索して、自分のサイトが1位に表示されない場合も自動ペナルティが高いと判断できます。

このサイトでは、この2つのチェックを同時にできる「Googleの自動ペナルティチェックツール」を公開していますので、是非ご利用ください。

 

自動ペナルティの場合のリンク否認ツールはリンク削除せずに否認ファイルを送信しても大丈夫です

手動ペナルティの場合、質の低いリンクをできる限り削除し、どうしても削除できなかったリンクについてリンク否認ツールを使用する必要があります。

しかし、不自然リンクが原因による自動ペナルティの場合、リンク否認ファイルの内容をいちいちGoogleの社員が確認することはありません。

そのため、リンク否認ファイルをそのまま送信することで自動ペナルティの解除が可能です。この場合、不自然なリンクの削除を徹底的に行う必要はありません。

サイトに向けて張られている外部リンクを調べる方法として、Search Consoleの「リンク」→「外部リンクをエクスポート」→「最新のリンク」からCSVまたはスプレッドシートとしてダウンロードする方法があります。

このファイルにはGoogleが把握している外部リンクの一覧が含まれており、これを元に不自然なリンク元をリストアップします。

リンクの否認は、テキストエディタに否認したいリンク元のURLを1行ごとに記載し、リンク否認ページからファイルを送信することで行います。

ドメインごとに否認したい場合は、「domain:否認したいドメイン」を記載します。

リンク否認ツールの使い方自体はそれほど難しくありませんが、どのリンクを否認するかの判断は経験が必要です。

不自然リンクが多い場合、リンク否認がすべて反映されるまでにはかなりの時間がかかります。

また、リンク否認が成立した後も、長期間にわたって悪影響が残るリンクエコーもあります。

そのため、被リンクによってペナルティを受けている場合は、解除には年単位の時間がかかることを覚悟しておく必要があります。

これは、リンク否認ファイルを送信した時点でリンクの否認が成立するわけではなく、Googlebotが対象のURLをクロールした時にnofollowのような処理を行うためです。

さらに、過去にSEO業者が大量にリンクを設置している場合、一度リンクを否認しても、Googleが新たに不自然なリンクを検出することがあります。

したがって、定期的に被リンクのチェックを行うことが重要です。

 

不自然リンクを削除してもGooglebotの巡回にはかなりの時間を要します

不自然リンクを削除したりリンク否認を行っても、Googlebotが巡回してインデックスから削除されたりnofollowのような処理が行われない限り、自動ペナルティは解除されません。

不自然リンクの件数が数千件以上に及ぶ場合、ペナルティの解除には数ヶ月から1年以上かかることがあります。

中には、7年かかっても完全に解除されていないサイトもあります。

リンク否認したリンクがいつクロールされるかは予測できず、ペナルティ解除にかかる期間も明確にはわかりません。

そのため、不自然なリンクの設置はマーケティングに大きなダメージを与えるので、自らリンクを設置したり、リンクを設置する業者に依頼することは避けましょう。

例えば、自分が運営しているサイトのサイドバーなどから設置したリンクでペナルティを受けた場合、リンク元のURL削除を行い、ページをすべてGoogleのデータベースから削除しても、短期間でペナルティが解除されるのは難しいでしょう。

リンクは長期間残り続けます。

URLの削除を行ってもページだけが削除され、そのページからのリンクは1つ1つGooglebotが巡回してリンクが存在しないことを確認しない限り、ペナルティは解除されません。

不自然リンクによるペナルティを解除するための特効薬のようなものは存在せず、リンク否認を行った後は辛抱強く待つしかありません。

ただし、自分が運営しているサイトのテンプレートからのリンクでペナルティを受けている場合、リンクを削除するかnofollowを付与し、Search ConsoleのURL検査からインデックス登録をリクエストすれば、早くリンクがクロールされ、ペナルティの解除が早まる可能性があります。

 

2020年の時点でも不自然リンクを設置するSEO業者がいます

ある特定のキーワードで20位前後にランクしていたサイトが、1ヶ月後に急激に70位まで順位が低下した事案がありました。

サイト所有者によると、SEO業者に依頼した結果、「20件程度の外部リンクを設置した」とのことでした。

しかし、Search Consoleでサイトへのリンクを確認したところ、livedoorblogから3000件ものリンクが張られていました。

即座にリンクの全削除を依頼しましたが、2ヶ月後になってもまだ830件のリンクが残っており、検索順位は圏外に落ちてしまいました。

その後3ヶ月経過し、不自然リンクが601件残っているにもかかわらず、検索順位は20位台まで回復してきました。

順位の低下と不自然なリンクの設置タイミングを考慮すると、SEO業者の主張する「自動ペナルティの証拠は無い」という言い分には疑問が残ります。

不自然な発リンクを設置するサイトは一般に低品質なサイトであり、そのようなサイトからのリンクが付与されることは稀です。

また、これらのサイトはリンク設置以外の更新も滞るため、Googlebotのクロール頻度も低いと考えられます。

ペナルティ解除を早めるために、不自然なリンクがあったサイトに対してはGooglebotのクロールを促進するための対策として、他のドメインからリンクを設置しました。

これらのリンクにはnofollowを付与していませんが、これによりページの評価が低下する可能性があります。

 

現在、不自然リンクがSearch Consoleでのサイトへのリンク数が減少しているかを調査中です。

ただし、これらのリンクはユーザーの利便性よりもSEO目的で設置されており、ページの評価を落とすリスクがあることを認識しています。

最近では、リンク数が740件まで減少し、検索順位も40位台まで回復しています。

リンク設置は、コンテンツに共感や納得が得られた場合に自然に行われるべきものであり、自作自演やSEO業者による不自然なリンクは避けるべきです。

 

80件程度の不自然リンクを否認しているがペナルティで順位の上下を繰り返す

80件程度の不自然リンクを否認している事例では、ペナルティは深刻なものではありませんが、一定のサイクルで順位の上下が繰り返されるケースもあります。

この現象は一般に「ヨーヨー現象」と呼ばれています。

リンク否認から1ヶ月経過しましたが、Googlebotがクロールしたページは僅か8ページであり、ペナルティの解除には時間がかかると予想されます。

この期間中には、共起語を含むコンテンツの充実を図りました。

さらに、サイトテーマに合った内容のブログ投稿を増やしました。

不自然リンクが45件まで減少した時点で、ヨーヨー現象が解消し、順位は少しずつ上昇し始めました。

不自然リンクが34件に減少した時点で順位をチェックしたところ、5位以内に表示され、安定しています。

リンク否認を継続し、否認が進むにつれて不自然リンクの影響が軽減され、自然な改善が見込めるでしょう。

過去にSEO業者により外部リンクを設置した経験がある場合や、自身でのアクセス増加策としてYomi-searchなどに登録した場合、リンクの自己削除が難しい場合には、早急にリンク否認を実施することが重要です。

SEO業者による外部リンク設置の提案があった場合は、積極的に対応を断ることを推奨します。

不自然なリンク設置は検索エンジンを欺く行為であり、スポーツのドーピングと同様にスパム行為です。

このような行為は高い確率でGoogleによって検出され、トラフィックの大幅減少に繋がる可能性があります。

Googleのランキングを操作するようなリンク設置よりも、ユーザーに有益なコンテンツの提供に注力することが最も重要です。

自然発生的なリンクと質の高いコンテンツは、Googleのランキングで評価される主要な要素です。

 

まとめ

以上、今回は自動ペナルティを受けているサイトの特徴やペナルティの解除方法についてご説明しました。

Googleから自動ペナルティを受けている可能性のあるサイトを判断するためには、以下のポイントに注意する必要があります。

 

●検索パフォーマンスの分析

Search Consoleの検索パフォーマンスで、合計表示回数と平均掲載順位を確認します。

掲載順位に対して表示回数が不安定であったり、掲載順位が下がって表示回数が増え、逆に掲載順位が上がって表示回数が減少するような不自然な動きがある場合、自動ペナルティを受けている可能性があります。

 

●検索結果の確認

「site.com」で検索してもトップページが1位に表示されない場合や、トップページのタイトルを検索しても1位に表示されない場合も、自動ペナルティの兆候として考えられます。

 

●被リンクの確認と対応

Search Consoleの「リンク」→「外部リンクをエクスポート」→「最新のリンク」からCSVをダウンロードし、Googleが認識している被リンクを確認します。

有料リンク、価値の無いリンク集、コピーコンテンツからのリンク、自動登録リンク集からのリンク、サイドバーなどからのリンクなどが含まれている場合は、削除可能なリンクは削除し、削除できないリンクについてはリンク否認を行います。

 

●リンク否認の効果と時間

リンク否認を実施しても直ちに順位が回復することはなく、Googlebotがリンクを辿って再評価するまでに時間がかかります。

実際に有料リンクを購入して大量の不自然なリンクがあった場合、リンク否認から数年経過しても完全にペナルティから回復していないサイトもあります。

自動ペナルティを回避し、サイトのランキングを改善するためには、リンクの質を重視し、適切なSEO戦略を採用することが重要です。

 

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最後までご覧いただきありがとうございました。

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清水 康次

過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。

Posted by 清水 康次