h1タグの複数使用はSEOに悪影響があるのか、適切な使い方を解説

2024年6月22日

h1タグを5つ使用していたページ

h1タグを複数使用してもSEOには影響が無いと言われています。実際にGoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏の発言でもh1タグを複数使用していても無視すると解説しています。Googleのウェブマスター向けガイドラインにも公式ブログにもh1タグに対して明確な説明はありません。

h1タグをGoogleが見て、ページの内容を理解します。ユーザーもh1タグの内容によってページに記載してある情報を理解して、ページを読み続けようと思います。h1タグの直接的なSEO効果は弱まっていますが、ユーザーに対する間接的な効果もあります。

h1タグはSEOの効果があるのでたくさん使えばSEO効果が高まると考える人もいるかも知れませんが必ずしも効果があるとは限らないのので、複数使用には気を付けるようにして下さい。

Googleの公式SEOツールとしてサービスを提供しているChrome拡張機能のLighthouse(ライトハウス)でもh1についてのチェック項目はありませんし、サーチコンソールでもh1タグについての警告などが報告されることはありません。

GoogleはRankBrainの導入により、aiを活用して、文章の内容を理解するようになりました。aiの導入により、hタグの順番などもより深く理解するようになっているはずですが、h1タグが複数書いてあっても無視すると発言しています。h1タグが複数存在した場合、どれが本当に主となる見出しなのか私たちにはわからなくなると言っているところがポイントです。h1タグはページで最も重要なことを伝えるタグですが、h1タグが複数使われていると、どれがページで最も重要な見出しなのか分からなくなると言うことです。h1タグが複数あるとGoogleを混乱させることになるとも考えられます。hタグの順番も正しく使えるのであれば使えば良いが、hタグを正しく使うためにデザインを大幅に修正しなければいけない場合は、hタグを正しく使うよりも、ユーザーにとって価値あるコンテンツのなど記事を充実させるなど、ユーザーに役立つ投稿を記載するなど、他に優先すべきことがあるはずだとも言っています。h1タグの使用回数よりもWEBマーケティングとして良質なコンテンツを掲載することが重要だと言うことで、h1タグの使用回数をあまり気にする必要は無いと言うのがGoogleの考え方だと思いのます。

本来、h1タグは大見出しとしてページに記載してある内容がわかるように1つ記載するのが普通です。h1タグが複数あっても有効ではありますが、大量に記載することはおすすめできません。

h1タグは昔は、WEB集客に効くタグ要素でキーワードを入れるのが当然でしたが、現在では、h1タグは昔ほどSEOに直接的な効果は無く重要性は低下しています。h1タグの数を増やしてもSEO上効果はありません。h1タグが複数あることによって、どれがメインになるh1タグなのかがGoogleには判断できなくなるので、h1タグ(大見出し)としての価値が薄まると考えられます。h1タグはSEOに直接的な効果があり重要度も高かったので、その効果を期待して複数記載することもあるのだと思いますが、実際には複数記載の効果はほとんどありません。

しかし、実際に私が経験したWEBサイトの事例では、h1タグが5つあるサイトを運営していて、そのうちの1つは<h1></h1>となっていて、h1タグの中身の記載がありませんでした。h1タグが複数あっても問題ないと言う情報は知っていたので、そのまま放置して、コンテンツの充実に力を注いでいましたが、なかなか順位が上がらず、何か問題があるのではないかと思い、余計なh1タグを整理してFetch as Googleを送信すると、一つのキーワードはそれまで60位台だった順位が20位台に上昇しました。h1タグを複数使用しても無視するとは言っても、大量に使用していると問題になることもあるので注意が必要だと分かったケースです。2020年現在、h1タグを減らしたサイトは順調に検索結果の上位を獲得しています。
h1タグはページに1つだけ使用するのであれば、タイトルと同じ内容を記載して問題ありません。

htmlの基本からするとh1タグはページに1つ入れるのが正しくh1タグを記載している状態です。h1タグを複数利用するのは正しいページの作成では無く、Googleが複数のh1があっても無視すると発言しているのは、あくまでもイレギュラーな対応についての発言であって、正しくはh1タグはページに1つで、h1タグを意味なく多い回数使用するのはあまり良いことはありません。h1タグを使いすぎると、Google検索に悪影響が出ることがあります。h1タグが複数ある場合は、最もページの大見出しに適したタグを1つ選んでh1として残し、他のh1タグはh2タグに格下げするなどの対応が必要です。

WordPressなどのCMSのテーマの設定によってh1が複数になる場合は、h1タグのフォントサイズが大きくならないように、CSSファイルで装飾の指定が登録されていて、大きすぎないようになっていて、ブラウザで閲覧する限りはh1タグが複数あるのは発見しにくいです。自分自身では覚えが無いのにh1タグが複数あるのは、WordPressのテーマがそのようにh1タグを複数吐き出す設定になっているのです。

WordPressの場合は、トップページ以外は、ページのタイトルに記載してものが、さのままh1タグになります。テーマの設定でh1タグが複数になっていない場合は、ページに直接h1タグを記載しない限り、h1タグが複数になることはありません。

WordPressの場合は、通常、ページのタイトルと同じテキストがh1タグになりますが、ベタのhtmlでページを作成する場合は、h1タグを意識して記載しないと、h1は記載されません。h1タグがなしのサイトもありますが、h1タグがなしでも大きな問題はありません。

Googleから見れば完全なサイトは無く、必ず何かミスを犯していて、それが致命的なミスであるか軽いミスであるかの違いであって、どのサイトも必ず何かしらのミスはあるとのことです。

html

h1タグのキーワード重複で圏外

これは、h1タグを削除後に気が付いたのですが、h1タグを1つだけ残して、それ以外は全て削除したと思っていたのですが、1つだけ残っていて、そのh1タグがメインのh1タグと同じキーワードが含まれていました。すると、その重複したキーワードは圏外に落ちてしまいました。1日様子を見ましたが順位が戻る気配が無かったので、重複したキーワードのh1タグも削除したところ、このキーワードでも20位台まで上昇しました。

h1タグが複数あってここにメインキーワードと重複しているキーワードが記載されていると過剰SEOと判断されて、絶対に悪影響があります。複数のh1タグにメインキーワードを繰り返して使用すると、過剰SEOと判断されて順位が極端に落ちます。

h1タグの複数個所の使用は問題ないと言っても、あまりに多く使用されていたり、間違った使い方をしたり、キーワードが重複しているとスパム行為と判断されやすく、ランキングに悪影響が出ます。

hタグは見出しタグなので、大見出し、中見出し、小見出し、と規則正しく使うことを心がけた方が良いようです。

h1タグは大見出しで、本で言えば章の見出しにあたります。書き方としては、ページの内容を簡潔に表現した内容にするのが正しい書き方です。

内部リンクのこともそうですが、h1タグのこともGoogleの社員の発言を鵜呑みにしてはいけないと言うことが良く分かりました。
SEO

h1タグが複数あっても順調に順位が上がることも

h1タグが複数あるから必ず順位が落ちるとは言えず、h1タグが3つあるサイトでWordpressのテーマがh1を複数吐き出す仕様になっていたサイトでそのまま対策を行ったものもあります。ターゲットキーワードの検索ボリュームが小さいこともあったのかも知れませんが、こちらは順位が上がらないことは無く、ターゲットキーワードで10位以内を実現できました。

また、h1タグの次に使う見出しタグはh2その次はh3と言うように、文法的に自然な使い方をすることも気を付ける必要があります。フォントサイズや装飾の関係で、h1の次にh4タグのような使い方はあまりおすすめ出来ません。

現実に上位に表示されているページh1は1つか2つです

hタグ現実にいろんなキーワードで検索結果の上位に表示されているページの実際の例を分析すると、h1の記述は1つのWEBページに1つから多くても2つです。h1タグが5つも6つもあって上位に表示されているページはほとんどありません。検索エンジン最適化の観点からは、h1はページの大見出しで、ページの一番重要なことを簡潔に記載するタグです。そのため、普通に考えてページで最も重要な記述は1つになるのが自然なので、h1タグを記載する際はページに1つか多くても2つ以下までにするのが理想です。実際にターゲットキーワードで上位の競合サイトがh1をいくつ記載しているか、状況を確認してみるのも良いでしょう。実際にh1タグを多数持っているページが上位に表示されていることはほとんどありません。h1タグがSEOの効果があるからと大量に記載することは避けましょう。大量にh1タグを記載することは、検索エンジンからの評価を下げることにもなりかねないと認識しましょう。h1タグはページの内容を具体的で簡潔に表したテキストを記載するべきで、それが複数あることは適切ではありません。h1タグを1つ又は多くて2つに抑えることを意識するのがwebマーケティングにも効果があると思います。

訪問する人にとっては、h1タグが1つでも複数あってもソースを見なければ分かりませんが、Googleのクローラーにしてみれば、ページの最も重要な大見出しが複数あれば、どれが本当に重要な大見出しなのか理解出来なくなるのでしょう。

h1タグはページの大見出しである点からすると、記載する箇所は、bodyタグの直下に書かれているのが自然です。bodyタグの中間部分や下部に記載されているh1タグはページの重要な要素を伝えるタグとは解釈されないと考えられるので、body直下に1つ記載するのをおすすめします。

もしも、h1タグが複数ある場合は、ページの情報を的確に表すタグを選んで、そのh1のみ残し、bodyタグの直下に置き、他のh1はh1以下のタグに格下げするように工夫しましょう。

h1タグはテキストで記載しましょう

デザイン上の理由で、h1タグをヘッダーロゴに持たせて画像のalt属性でh1を記載してh1として機能させているサイトも見かけますが、h1タグはページの大見出しです。ヘッダーロゴにh1を記載してサイト構築すると、サイトの全てのページが同じh1になります。これは、本に例えると、ページをめくる毎に同じ大見出しが記載されているようなものです。これはサイトの構造からしてもとても不自然なことです。h1タグの役割を考えれば、それぞれのページ毎にオリジナルな大見出しを記載するのが正しい方法です。ヘッダーロゴにh1を持たせて全てのページのh1を同じにするようなことは避けましょう。h1はtextで記載されるのが正しい記載です。フォントサイズが大きい場合はCSSファイルで文字サイズを小さくしてもかまいません。ヘッダーロゴにh1が記載されている場合は、可能であれば、ヘッダーロゴのh1を外して、テキストでh1を記載するように変更しましょう。画像のalt属性で記載されているh1タグよりもテキストで記載されているh1タグの方が効果は確実に高いです。

h1タグの文字数に特に制限はありませんが、あまりにも長文の場合はランキングに悪影響が出る場合があります。実際に、かなりの長文がh1タグで囲まれていたサイトが、なかなか順位が上がらず、h1タグを別の短いテキストをh1にすると大きく順位が上がった例もありました。非常に多い文字数のh1はページの大見出しとしては適切ではありません。なぜならh1はページの内容を簡潔に説明した大見出しなので、長文になることは無いからです。h1タグがSEOにとって重要だからと、いろんなキーワードを盛り込んで長文にしないことが注意点です。

また、極端なh1タグの使用はしないことです。例えば、本文の中にh1タグを記載して、フォントサイズを他のテキストと同じにすると、本文を読み続けても、h1タグがあることをユーザーは気付くことが出来ません。このような不自然なh1の記載で文章を作り公開することは避けましょう。

テキスト

hタグはh1からh6タグまであり、h3タグまではSEOに影響があります

hタグの種類はh1からh6タグまで6種類あります。通常SEOに影響があるのはh3タグかh4タグまでです。h5やh6タグはSEOには全く影響がありません。h1やh2タグは記載されているキーワードや文字数がSEOにも影響します。ただ、どのタグにも同じようなキーワードを使用すると不自然になり、ランキングに悪影響が出ることもありますので、キーワードを乱用しないように設定には気を付けましょう。hタグはタグに続く本文の内容を簡潔に表しているか考慮しましょう。

WordPressの場合、制作会社から納品された構成で、h1タグが1ページ1つになるようになっていれば、普通にコンテンツを入力する限りは、不自然にh1タグを入れることは無いでしょう。

また、自分でWordPressを設置する場合は、選定するテーマによってh1が複数記載されるものもあります。テーマを選定する時は、デモのページでソースを確認してh1タグがいくつあるか確認しましょう。WordPressのテーマの仕様で、h1を大量に吐き出すようになっているのを知らずに使い続けると、知らないうちに悪影響が出ていることもある可能性があります。

Googleは見出しタグの積極的な使用を推奨しています。hタグを効果的に使用することによって、検索エンジンに対して、ページに記載されている内容を正確に伝えることが出来ます。

h1よりもh2の方がSEO上重要な可能性もあります

ここまで、h1タグのことを主に記載して来ましたが、SEOのことを語る上であまりにもh1に偏重しているので、Googleのアルゴリズムでh1の重要性が軽減され、h2タグを重視するようになっている可能性があります。

h1タグの修正よりもh2タグの修正の方が順位変動に大きな影響があると言う経験は何度もあります。h2タグが上位表示に関係している可能性があります。h2タグはh1タグのように1ページに1つが基本と言うことは無く、複数記載しても問題はありません。h2タグにも検索で上位に表示したいキーワードを記載して最適化しましょう。

hタグがどのように記載されているかを簡単に知るツールは、Web DeveloperをChromeの拡張機能に追加して、infometion→View Document Outlineでページに記載されているhタグが一覧で表示されます。

まとめ

h1タグを複数使っていること自体がSEOで問題になるのでは無く、ページにh1タグが大量に入れてあったり、h1タグに重複したキーワードを記載したりすると、過剰SEOと判断されて検索順位を大きく落とすことがあるのではないかと思います。h1タグを複数記載することがユーザーに正確にページの情報を伝える上で必要な場合は問題ありませんが、検索順位を上げる目的でh1タグを複数使用することはやってはいけません。ユーザーにとって必要だからでは無く、Googleのランキングを操作する目的でSEO施策を行ってはいけないことは検索エンジン最適化の基礎です。

h1タグが複数ある場合は、どれがページの情報を的確に伝える内容かを考慮して、1つを選んでh1として、他のh1タグをh2タグに格下げするなどの対応を行いましょう。

また、外部リンクで軽い自動ペナルティを受けているwebページに複数のh1タグを記載すると、順位が落ちることもあります。

h1タグが複数あるか確認するには、ブラウザ上で右クリックして、「ページのソースを表示」で「Ctrl+F」でページ内検索ツールを表示してh1を検索すればh1タグがいくつあるかチェック出来ます。h1タグは閉じタグも含めて2つで一組なので、h1が2つあれば、h1タグはページに1つと判断出来ます。

無料ブログでブログを開設すると、無料ブログのh1タグはページに1つです。h1タグが複数になるのは、WordPressのテーマやテンプレートによるものです。普通のサイトならh1タグは1つが当たの前なのです。

また、ヘッダーロゴのaltにh1タグを記載して、トップページへのリンクが設置されていることもありますが、ヘッダーロゴにh1を記載すると全てのページのh1が同じテキストになってしまいます。これは、本のページをめくるごとに同じ見出しが記載されているのと同じでとても不自然で、このような記載は間違いです。正しい知識と記載を徹底するようにしましょう。

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清水 康次

過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。

Posted by 清水 康次