ヘッダーロゴにh1タグはなぜ悪いのか
目次
ヘッダーロゴにh1を記載したがる制作会社
ヘッダーロゴにh1タグを記述して、alt属性にターゲットキーワードを記述する制作会社がどれだけ多いことか。ヘッダーロゴにh1タグを記述することがSEOに良いと思っているのか、h1タグを大きなフォントで記載することがデザイン上受け入れられないのか、私には真意は分かりませんが、ヘッダーロゴにh1タグを記載する事のメリットはほとんど無いと思います。
本来、ロゴマークは会社のマークであり、alt(代替テキスト)属性は企業名になるはずで、それが全ページ共通になるのは自然なことですが、大見出しとは意味合いが違います。
h1タグはページの大見出し要素で、ページを端的に説明する文章を記載するのが正しい使い方です。h1タグはタイトルに次いで重要なタグなので、SEO効果も高いので、設置には注意が必要です。
これがヘッダーロゴにh1が指定されてしまうと、サイトの全ページが同じh1タグになり、本に例えると、ページをめくってもめくっても同じ大見出しが記載されているようなもので、実際の本が全ページ同じ大見出しになっているなどと言うことは有り得ないことで、とても不自然なことで問題があると考えるのが普通です。
ヘッダーロゴにh1がaltで記載されているのがトップページだけで、下層ページはテキストでh1を使うのであればまだ良いですが、全ページのh1がヘッダーロゴになっていると、とても不自然な記載になってしまいます。
全てのページの大見出しが同じ本など有り得ません。それと同じようにホームページでも全てのページの大見出しが同じと言うことは有り得ないのです。これがヘッダーロゴのalt属性に記載すると、ユーザーには見えなくなるので、ユーザーは不自然に感じませんが、Googleに対してはとても不自然な情報を伝えることになります。h1タグを全ページ共通にしてしまうのは、ユーザーに対して伝える本当のメッセージを伝えないことであり、Googleに対してもページの重要なキーワードを含んだ文章を伝えないことになります。
h1タグは1ページ1ページ、記載されている内容を端的に表現した、独自の文章を記載することが当たり前で、h1タグの正しい使い方です。
ヘッダーロゴにh1タグを記載すると、通常は、トップページに記載すべきh1タグが全ページに適用されることになります。そうなると、会社概要やお問合せページにも、トップページと同じh1タグが記載されるので、ページの情報とは全く違うh1タグが表示されていることになります。
SEOを売りにしている制作会社でもこのようなサイトの作り方をしていることに驚くことがどれ程多いことか。
WordPressの無料テーマでもヘッダーロゴにh1を記載しているテーマもありますが、実際のWordPressのテーマの構成ではそれ程多くはありません。WordPressのテーマのほとんどは、タイトルと同じ内容がh1タグとして記載される仕様なので、変にカスタマイズしなければ、ヘッダーロゴがh1になることは無いので、下手に触らなければよいだけのことなので簡単なことです。
Googleは共通部分をほぼ無視する
Googleはグローバルナビやサイドバーに記載されているような全ページに共通する部分はほとんど無視しています。ヘッダーロゴも全ページ共通しているテンプレートに記載される部分なので、そこにh1タグを記載することは、h1の効果を著しく落としている可能性もあります。
h1タグはtitleタグに次ぐSEO上重要なタグなのに、h1タグの評価をほとんど無にするようなh1タグの利用の仕方は間違いです。
h1タグをヘッダーロゴに配置して全ページ共通にしてしまうことは、h1タグ本来の使い方では無いことはもちろん、h1の価値を損なう使い方なので、h1タグの意味を大きく損ないますので、SEO上もとてももったいない使い方と言えます。
h1タグはとても重要なタグなので、もっと1ページ1ページ丁寧な使い方をして欲しいものです。
Googleは画像のaltよりもテキストを重視する
h1タグをロゴにしてサイト構築すると、h1は画像になります。画像をSEOに有利に働くようにするには、alt属性にテキストを記載するように設定する必要があります。画像のalt属性に記載されるテキストよりも、ページに直接記載されるテキストの方を重視します。ロゴにh1を使用すると、h1の効果も落ちてしまいます。
h1タグがヘッダーロゴに使われてしまうと、本来であれば、テキストで個別のページ毎のh1になるはずだったものをalt(代替テキスト)を入れることで、全ページ同じ大見出しになり、さらに共通部分で使用されることで効果が大幅に落ちる可能性もあるので影響は無視出来ないので、絶対にヘッダーロゴにh1を記載すべきではありません。
h1タグの修正を拒否する制作会社も
h1タグをヘッダーロゴに持たせているサイトの場合、なぜダメなのかを説明して修正の依頼をします。説明を聞いてすんなり修正に応じていただける制作会社もありますが、中には修正を拒否する制作会社もあります。
h1タグの記載方法を変えることを拒否する制作会社は、ユーザーが望むようなアクセスやコンバージョンを実現することよりも、自分がデザインした作品を企業に売ることが目的な制作会社だと感じます。
ホームページの制作会社は、デザイナーさんが中心に制作されることが多いので、自分の作品として妥協したくない気持ちは分かりますが、納品した企業の目的もあるわけで、目的が達成出来ないホームページを自分の作品として納品することが目的になってしまっている制作会社は何か勘違いしていると強く感じます。
クライアントの企業が求めるゴールを達成出来ないホームページはある意味欠陥商品で、納品された企業にとっては、無駄な投資をさせられただけになります。
どんなに良質なコンテンツを記載していてもヘッダーロゴをh1にしてしまうと効果半減です
ユーザーにとって価値ある記事を記載して良質なコンテンツのサイトにしていても、ヘッダーロゴにh1を記述すると、h1の効果はトップページに集中してしまい、下層ページのh1の有効性は大きく減退してしまいます。良質なコンテンツのページを作成しても、ページ独自のh1タグを記載することが出来ないので、効果が薄れるのです。
検索エンジンにとっても、全ページ同じ文字がh1に記載されていると、下層のページでヒットするキーワードが限られてしまうので、良い方法とは言えません。h1はページの大見出しなので、ページ毎に違う文章を適切に記載することが基本です。また、ヘッダーロゴにh1を記載して、それとは別にh1を記載して複数のh1タグが存在するのもあまり良いことではありません。基本に正しくh1を使用することがSEO上も良い結果になります。
また、Googleは共通部分をあまり評価しないので、ヘッダーロゴにh1を記載してしまうと、h1タグの効果はかなり落ちるものと思われます。さらにヘッダーロゴの場合h1はalt属性になるので、テキストで記載されるよりも効果は落ちてしまいます。
h1タグを記載する際は、テキストでそれぞれのページ固有のものを記載すべきです。結論を言うと、h1タグはページそれぞれの大見出しであって、サイト全体が同じ大見出しになるのはおかしいことなので、ヘッダーロゴにh1タグを記載するのは間違いです。h1タグを個別のページを端的に表現したテキストで掲載することは大事なことです。
h1タグを普通にテキストで記載するとページの上部にフォントサイズが大きく表示されますが、CSSでユーザーが読める範囲で小さくすることは可能ですし、SEO上も何も問題はありません。
SEOの受注をする場合は、ある程度検索順位についてコミットします。ホームページ制作会社も納品先の企業に対してどんなメリットを提供するのかコミットして欲しいと思います。ヘッダーロゴにh1を記載することはおすすめしません。
清水 康次
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