「スパムは無効化する」は本当に上手く行っているのか?

2024年6月9日

現在のGoogleはスパムを無効化するだけと言っているがスパム判定が完全では無い

Googleがスパム行為を発見した場合、ほとんどの場合、問題を自動で無効化するようにアルゴリズムが処理する。と発表していますが、本当に無効化出来ているのか疑問な事例を発見しました。このサイトは過去に大量に不自然な被リンクを設置して、Googleから自動ペナルティを受けているようで、メインキーワードの順位が低下して、さらに検索順位がとても不安定で、ランクインしたり、圏外に飛ばされたりを繰り返していました。

設置されていた不自然なリンク


上の画像のようなワードサラダのようなページからのリンクが大量にあり、しかもリンクの設置が2013年とかなり古いリンクで、最近になってランキングが落ちて、集客が少なくなったとのことただったので、Googleのリンクの評価に相当時間がかかったものと思われる内容でした。

検索順位が落ちたのは、このようなリンクが大量にあるからで、リカバリーには、不自然な被リンクを精査して、リンク否認を行うしか無く、ランキングが改善するには相当の時間が必要だと思っておりました。

この依頼主は、他のSEO業者にも相談していたようで、結局、他のSEO業者に発注したようです。

大量に被リンクを設置したとしか思えない検索順位の改善

結局、他の業者が受注したことが分かったので、これだけの不自然な被リンクがあるサイトの検索順位がどのように推移するのか見て見ようと、順位チェックを行っておりました。

すると、信じられないくらいの短期間で、ターゲットキーワードが5位以内に表示されるようになりました。


通常、リンク否認を行って、順位が回復するには、最低でも数ヶ月は要しますが、2週間程度で目覚ましいランキングの改善です。

このような急激なランキングの改善は、コンテンツやタグの修正では起こらない現象で、どう考えても、新たに大量の被リンクを設置したとしか考えられない現象です。

Googleはスパムを無効化すると言っているが、そもそもスパムの検出が上手く出来ていない

Googleがスパムリンクを無効化出来れば、ブラックハットSEO業者が大量に被リンクを設置しても全く効果が出ないので、事業として成り立たたなくなるので、スパム行為は撲滅されるだろうと思いますが、こんな状態だと、ブラックハットSEO業者が益々はびこることになってしまいます。

実際にこの順位変動を見た時に、私自身も愕然として、良質なコンテンツを作り続けて、地道にGoogleからの評価を獲得することへの無力感を感じてしまいました。Google自身は、スパムを無効化すると言っているので、アルゴリズムも今後さらに高度になって、このようなスパム行為も通用しなくなるのでしょうが、実際に大量にスパムリンクを設置したサイトが1年2ヶ月経過しても、スパムリンク設置前よりも多くのアクセスを獲得している事例もあります。

Googleがスパムの取り締まりを厳格に行えず、誤認逮捕も発生し、真面目に運営しているサイトにペナルティを受けているサイトからの自然発生リンクでランキングが落ちたり、不本意なことが多すぎて、ひたすら真面目に取り組んでいる人がなかなか報われないような状況では、スパム行為は無くなりません。

依頼主は、そのSEO業者がどんな施策を行ったのか、詳しいことは聞かされず、結果だけを見て順位が改善されたので、順位が落ちてもSEO業者に依頼すれば簡単に順位が上がると思っているでしょう。このような依頼者には、ホワイトハットSEOで不自然なリンクの否認を時間を掛けて行い、良質なコンテンツの掲載にも時間をかけるような施策は、全く受け入れられないのだろうと思います。

Googleのアルゴリズムが瞬時にスパムを判定出来るように進化して欲しい

このようなスパムリンクを大量に浴びせれば検索順位が改善するような緩いアルゴリズムを早急に改善して欲しい。人が作っているアルゴリズムに完璧を求めることは出来ませんが、このような悪がのうのうと対価を得てSEOを行えるような状態が今でも残っているのはとても残念なことで、愕然とします。

このような低品質な被リンクを設置する行為はペンギンアップデートでほぼ一掃されたものと思っていました。

スパム業者も新たな抜け道を探して、リンクを設置しているのだと思いますが、抜け道は完全に塞いで欲しい。

不自然なリンクとスパムリンクは違う

不自然なリンクとスパムリンクは違うとの情報を見つけました。スパムリンクとは、自身が関与せずに一方的に貼られるリンクで、不自然なリンクは、自分が関与してランキングを操作しようとする行為のようです。

自身が関与していないスパムリンクは無効化していますが、不自然なリンクにはペナルティを課すようですが、Googleはリンクを見つけると、とりあえずランキングに対してポジティブな反応をします。そして、かなり長い時間を掛けてリンクを評価してペナルティを課しているようです。

なので、今回取り上げたサイトもとりあえずポジティブな評価をされたと判断出来ます。

かなり長い時間を掛けて評価が落ちて行くのでしょう。

自身が関与していないスパムリンクは確かに無効化されている

自身が全く関与していない海外のサイトから大量に浴びせかけられるリンクは全くランキングに悪影響が出ていないので、無効化されているのは確かでしょう。

複数のサイトで海外からのスパムリンクが無効化されていることは確認しています。

スパムリンクは無効化されるけれど、不自然なリンクは今までと同様に、ランキングの評価対象になり、最初はポジディブな評価がされて、ある程度時間が経過した後にネガティブな評価に変わるものと思われます。

不自然なリンクでも一時的にポジティブな評価がされてアクセスを増やすことが可能だと、ブラックハットSEO業者が不自然なリンクを設置して、施策を行って報酬を受け取った後にアクセスが激減しても依頼後に追加したリンクでは無く、他の問題ではないかと逃げる可能性があり、不正を行うブラックハットSEO業者を撲滅出来ないのではないかと危惧します。

Googleは行った施策を評価するのにかなりの時間を掛けるので、スパムポリシー違反を行っても、施策を理解して適切にペナルティを課すまでにとても長い時間が掛かるので、一時的にアクセスやランキングが向上することがあるので、依頼者もブラックな手法が効果があったと勘違いしてしまい、その後、順位やアクセスの低下が起きても、原因が不自然なリンクだとは認識出来ない可能性が高いので、注意が必要です。

 

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清水 康次

過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。

Posted by 清水 康次