重複コンテンツはペナルティでは無いが、検索順位が下がることがある

2024年7月4日

相続に強い士業の解決事例を掲載すると言う依頼

相続に強い士業を検索できるサイトに、それぞれの士業のホームページに記載されている解決事例をコラムとして掲載して紹介したいとの連絡がありました。

解決事例を転載すれば重複コンテンツになるので、掲載出来ないと連絡しました。このポータルサイトを運営している側もネット上の情報を調べて「重複はネット上にある程度存在するもので、内容が重複していることがただちにスパム扱いされたりペナルティを受けるものではない。」とか「重複コンテンツとは検索順位目的にユーザーを騙そうとする悪意のあるページのことを指し、そうした意図がなく、ページ内にしっかりと「ユーザーに役に立つ情報」が記載されているのであれば、内容に重複が見られても悪影響はない。」との反論をして来ました。

重複コンテンツはどれか1つが検索結果に表示され他のコンテンツは順位が下がるか検索結果に表示されない

Googleは検索結果に同じ内容のページを複数表示しません。同じコンテンツが2つあると、その中のどれか1つをGoogleが採用して検索結果に表示して、それ以外のページは検索順位が下げられるか、検索結果に表示されなくなります。

これは、ペナルティで順位が下がる訳では無く、ユーザーに対してより多様なコンテンツを検索結果として返したいからです。検索結果の上位に同じ内容のページが並ぶと、ユーザーの様々な検索意図に対してより多くのユーザーが満足する検索結果を返すことが出来なくなるので、同じ内容のページを検索結果の上位に並べません。

このように重複コンテンツを掲載すると、順位が下がるので、ペナルティを受けたと判断することもあるのでしょう。

同じメーカーの商品を扱うショッピングサイトは当然重複コンテンツが出来ます

大手メーカーが提供している商品を販売しているショッピングサイトは同じメーカーの商品説明を掲載するので当然重複コンテンツが出来上がります。完全なコピーでは無くても類似度はとても高くなります。このような商品ページが重複していると言う理由でペナルティを課していたら商品を販売しているサイトはペナルティだらけになります。

このように重複コンテンツは悪意が無くても発生するもので、重複そのものがペナルティと言う訳ではありません。ただ、同じ内容のページを検索結果の上位に並べないように順位を調整するのです。

大手メーカーが提供している商品を販売するサイトの場合、大手企業が提供している商品情報をそのままコピペするのでは無く、お店ならではの独自の解説を付加することで、完全な重複を回避出来、付加した情報がユーザーにとってより良いものであれば、検索結果の上位に表示されます。

重複コンテンツはどのページがGoogleに採用されるか分からない

士業のサイトとポータルサイトに解決事例が掲載されると、Googleはどちらか1つを検索結果に表示しますが、Googleは必ずしもオリジナルコンテンツを検索結果に表示するとは限りません。もしも、ポータルサイトに掲載された解決事例をGoogleが採用してしまうと、メインサイトである士業のサイトのアクセスは減少してしまいます。

こうなると、士業のメインサイトでは原因不明のアクセス減が発生してしまうのです。

コピー

キーワードによってカニバリゼーションが発生する恐れがある

解決事例がメインサイトとポータルサイトに掲載されることで、Googleはどちらかの解決策を検索結果に表示して、どちらかの解決策は検索順位を下げるか、検索結果には表示しなくなると、キーワードによってカニバリゼーションが発生して、アクセスを食い合うことになって、士業のメインサイトにはメリットが無いことになる可能性が非常に高いです。

士業のメインサイトのアクセスを削って、自社が運営するホータルサイトがその分のアクセスを集めるだけのことで士業のサイトにとってはメリットはありません。

ポータルサイトもユーザーを引き付ける独自のコンテンツが無ければ低品質なサイトになる

ポータルサイトもただ全国の相続関連の士業を集めて、解決事例を転載しているだけでは低品質なサイトになってしまい、有効なアクセスを集めることは出来ず、ユーザーを惹き付けるオリジナルなコンテンツが無いと、存在価値そのものが疑われる状況になってしまいます。

全国に散らばっている情報をただ集めれば良いと言うような安易な考えでポータルサイトを運営して欲しくないと思います。

解決策はcanonicalを設置するしか無い

重複コンテンツになってメインサイトのアクセスが減少するのを防ぐには、ポータルサイト側に掲載される解決事例にcanonicalを設定して、士業のサイトに掲載されている解決事例が正規ページだとGooogleに伝える必要があります。

この記載をすることで、士業のメインサイトのアクセス減を防ぐことが可能になりますが、一方でポータルサイトの方は、解決事例のページは検索結果には表示されなくなりますので、ポータルサイト側が受け入れることが出来るかどうかです。

重複コンテンツはペナルティではありませんが、検索順位を下げられる可能性があります

重複コンテンツはGoogleを欺いてランキングを操作する目的で行われることでは無いので、ペナルティではありませんが、同じ情報を検索結果の上位に並べることはユーザーの多様な検索意図に応えるページをユーザーに返すことにはならないので、どちらかのページの検索順位が下げられるか、どちらかのページがインデックスされます。重複やコピーコンテンツの評価が下がると言う訳では無く、ユーザーに同じページばかりを上位に並べないための施策です。コピーコンテンツと認識されるページは極力作成しないようにした方が、無駄なページにならないのでコンテンツ作成の効率が上がります。

重複コンテンツの問題は、ペナルティでは無くても検索順位が下げられることはサイト運営者にとってはとても重要なことなので、ドメイン内でもドメインを跨いでいても、安易に重複コンテンツの掲載は極力避けて適切に運用をしなければいけません。

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清水 康次

過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後うつ病と自己破産により縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。 自己破産を経験していることから、売上げや利益が伸びない経営者の気持ちは痛い程分かりますので、出来る限り低価格で企業経営の改善のため最大限の貢献をさせて頂きます。

Posted by 清水 康次