リンクスパムとスパムリンクの違いは?それぞれの概要と対処法について解説します

2024年6月21日

リンクスパムとスパムリンク。インターネット関連のお仕事をされていたりホームページを運営している人はよく聞く言葉ですよね。

実はこの2つ、名前は似ていますがそれぞれの意味は少し異なります。

そこで今回の記事ではリンクスパムとスパムリンクの違いや概要、対処法について、初心者の方に向けて分かりやすく解説します。

ぜひ最後までご覧いただき、参考にしていただければ幸いです。

リンクスパムとスパムリンクの違いは?

リンクスパムとスパムリンクの違いは、リンクスパムはスパムリンクを行う行為そのもののことを意味し、スパムリンクとは被リンクを用いた不正行為を行うスパムサイトが貼ったリンクのことを言います。

リンクスパムは自ら行動していますが、スパムリンクの場合は健全なサイトであってもスパムサイトから一方的にリンクを貼られてしまうケースがあり、全てに悪意があるというわけではありません。

リンクスパムの概要

リンクスパムについてもう少し詳細な内容を説明していきます。

リンクスパムで行われる行為の目的は、相互リンクや隠しリンクなどを多く獲得することでGoogle等の検索エンジンで検索結果を上位表示させることです。

以前は実際にリンクの数がGoogleのアルゴリズムから評価される要素の1つでしたので、それを不正に利用して大量にスパムリンクが生成されたり有料のリンクが増えることが問題となっていました。

しかし現在はこれらのリンクスパムはGoogleから不正行為と認識され、上位への表示はおろかペナルティの対象となっています。

スパムリンクの概要

スパムリンクとは、具体的には「リンク集」等のプログラムで自動生成された低品質のWebページやブログ記事からの悪質な被リンクで、競合サイトのネガティブSEOの手法として設置されることがあります。Googleの検索アルゴリズムから処理されていないと自社サイトでいくら適切なSEOを行っていても検索結果の順位を上げられなかったり、評価を下げてしまう恐れがあります。

そして最悪の場合、ペナルティの対象となりインデックス削除が行われてしまう可能性もあるのです。

そのため、自分のサイトにスパムリンクが増えていないかどうかを定期的にチェックし、発見したら適宜削除や否認を行い、しっかりと管理していくことが重要です。

ただ、最近のGoogleは大量に浴びせかけられるスパムリンクは無効化していて、サイトのランキングには悪影響が出ないことが多いようになっています。

リンクスパム、スパムリンクのチェック方法

自サイトにスパムリンクが貼られているかどうかは、Googleが無料で提供しているツール「Google Search Console(サーチコンソール)」を使って確認することが可能です。

Google Search Consoleにログインし、各リンク元のWebサイトをチェックします。リンク数が多いページがあれば1つずつ目視で確認していき、自サイトにリンクを貼っている外部サイトも順番に確認していきましょう。

全く知らない関係のないサイトや、不自然に多くのリンクを出している不審なサイトがあればスパムリンクである可能性が高く注意が必要です。

このようなリンクを見つけたらワードパット等でメモまたはエクスポートしておき、Google Search Consoleでそのリンクを否認します。

否認の方法は簡単で、Google Search Console内のヘルプサイトにある「リンクの否認」に不審なリンクをメモしたテキストファイルをアップロードし、送信するだけで完了です。

スパムリンクの定義

スパムリンクの対処方法を上記で紹介しましたが、実際にそれがスパムリンクかどうなのか判断が難しいということもあるかと思います。

そこで日本語に翻訳されたGoogleが公開している以下のGoogle ウェブ検索のスパムに関するポリシーの中のリンクスパムをご覧いただき、これらに違反しているかどうかを判断の基準していただくことをおすすめします。

リンクスパム(禁止事項)>

  1. ランキングを上げることを目的としたリンクの売買。次のようなものが挙げられます。
    • リンク自体やリンクを含む投稿に関して金銭をやり取りする
    • リンクに関して物品やサービスをやり取りする
    • 特定の商品について記載してリンクを設定してもらうのと引き換えにその商品を送る
  2. 過剰な相互リンク(「リンクする代わりにリンクしてもらう」)や、相互リンクのみを目的としてパートナー ページを作成する
  3. 自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成する
  4. 第三者のコンテンツ所有者に対し、アウトバウンド リンクに修飾属性を適用するかどうか選ぶ権利を与えずに、特定の利用規約や契約、または同様の取り決めの一部として、リンクを義務付ける
  5. ランキング クレジットをブロックしないテキスト広告またはテキストリンク
  6. ランキング クレジットを転送するリンク、または他のサイトで配布されている記事、ゲスト投稿、プレスリリース内の作為的なアンカー テキスト リンクを含む記事に対して支払いが行われる記事広告やネイティブ広告。たとえば次のようなものです
  7. 質の低いディレクトリやブックマーク サイトのリンク
  8. さまざまなサイトに配布されるウィジェットに埋め込まれている、大量のキーワードを含む非表示のリンクや低品質のリンク
  9. さまざまなサイトのフッターやテンプレートに埋め込まれて広く配布されるリンク
  10. フォーラムでのコメントにおいて、投稿や署名の中に含まれる作為的なリンク。たとえば次のようなものです

ありがとう。とても参考になりました。
– ポール
ポールのピザ サンディエゴのピザ サンディエゴで一番のピザ

リンクスパムで良くある事例

リンクスパムは意図して行う場合と、意図せずリンクスパムになってしまう場合があり、特に問題なのは、意図せずにリンクスパムななることです。

意図せずにリンクスパムになる例としては、ネット上に広告を掲載して、その広告主が広告として必要な記載をしていない例です。広告が有料リンクにならないようにするためには、rel="sponsored"と記載しないと、有料リンクになってしまいます。広告としてネット集客を謳って掲載企業にお金を払わせてGoogleからの評価を落としてしまうなどあってはいけません。

スポーツやイベントのスポンサーになることは良くあることですが、イベントのスポンサーになって、イベントの運営サイトからのリンクがsponsoredになっていないことも良くある事例です。

関連企業のサイトのテンプレートからリンクを設置してしまう

関連企業や事業別のサイトを立ち上げることも良くあることですが、サイドバーやフッターなどからリンクを設置すると、「さまざまなサイトのフッターやテンプレートに埋め込まれて広く配布されるリンク」に該当するので、リンクスパムになります。

このリンクはほとんどの制作会社も何の疑問も感じずにリンクを設置してしまいます。しかし、このようなリンクによってGoogleから評価が落ちることはほぼ確実にあります。

関連サイトがほぼ同じサービスで地域が違う独自ドメイン同士のリンク

これはリンクスパムとして定義されていませんが、同じサービスを多県展開していて、サブドメインやサブディレクトリでは無く、独自ドメインで作成して、相互にリンクし合うと評価が落ちることも確認しています。「過剰なリンク交換」に該当するのかも知れません。

スパム

リンクスパムに対応したGoogleの「ペンギンアップデート」

Googleは2012年4月にリンクスパムに対応した「ペンギンアップデート」を実施し、2016年9月のアップデートを機にコアランキングアルゴリズムとして統合されました。

これは上記で紹介したGoogleが定めている品質ガイドラインに反した所謂「ブラックSEO」と呼ばれる手法を用いたサイトの評価を下げる目的で行われ、スパムリンク施策によってユーザーに有益な情報を発信していないサイトにペナルティを与え(2016年のアップデートからはリンクを無効化し)検索結果が上位に表示されないようにする対策の1つです。

更に2021年7月には「リンクスパムアップデート」が実施され、ランキングの操作のためのリンクは評価が無効となり、日本だけでなく海外でも同様に導入されています。

しかしGoogleも完全にスパムリンクを無効化させるのは難しく、悪質なリンクスパムに対し手動でペナルティを与えることもあります。

適切なリンクについては影響を受けることはありませんが、もし自分が手動ペナルティを受けたことが分かったら、解除をする必要があります。

全てのスパムリンクが無効化されている訳では無い

リンクスパムアップデートでランキングを操作する目的のリンクの評価は無効化されると発表されていますが、海外のサイトから大量に浴びせかけられるリンクは無効化されていますが、過去に設置した有料リンクや過剰なリンク交換など、今でも評価が下げられているリンクは確実に存在します。

手動ペナルティを受けた時の対処法

自サイトが手動ペナルティを受けてしまった場合、まずはサーチコンソールで指摘された内容を確認し、影響を受けた範囲の一覧も確認します。

指摘された全てのページと複数の対策がされている場合はその全てを修正、改善し、GoogleのURL検査ツールを使ってGoogleがアクセス出来るかをチェックします。

最後にサーチコンソールの中の「再審査をリクエスト」をクリックして審査完了のメールが届くのを待ちましょう。その期間は基本、数日から数週間かかると言われています。

また、スパムリンクだと誤解されないよう掲載しているリンク先の情報を正しくGoogleに伝えることも大切で、広告や寄稿のリンクであればリンクにその旨が分かるよう(rel=”〇〇”)表示するようにしましょう。

まとめ

リンクスパムとはスパムリンクを貼る行為のことを言い、前とは違い2023年現在はリンク先は無効となり検索結果が上位に表示されないというサイトに悪影響しか与えないものです。

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清水 康次

過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。