コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート)とは?初心者向けに分かりやすく解説します

「コアアルゴリズムアップデート」という言葉をご存知でしょうか。

マーケティングに携わる方なら馴染みがあるかと思いますが、一般的には「コアアップデート」という略称で呼ばれており、検索エンジンのGoogleが検索結果を見直し、改善するために検索アルゴリズムをアップデートのことを意味します。

Webサイトを運営している企業やお店、個人の方にとって、このコアアップデートは時に大きな影響を及ぼすため、事前にその内容や対策について知っておくことは非常に大切です。

そこで今回の記事では、会社のWeb担当者やホームページの運用に関わる方に向け、コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート)についてその内容や頻度、対策方法のポイントについて分かりやすく解説しています。

ぜひ最後までご覧いただき、参考にしていただければ幸いです。

アップデート

コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート)とは?

コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート)とは、Googleが実施している検索アルゴリズムのアップデートのことです。

Googleはユーザーにより有益で関連性と信頼性、専門性の高い情報を提供するため、小規模なものならほぼ毎日、大規模なものは年に2~4回の頻度で行っています。実施のタイミングは不定期です。

小さなアップデートでは検索順位に影響を与えることはほとんどありませんが、大きなものではこれまでに大幅な順位変動を起こしているものもあり、コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート)という言葉はこの大規模なアップデート対して使われています。

コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート)の影響は?

Googleで上位表示されているサイト運営者にとっては、毎回このコアアップデートを戦々恐々と迎えているという方も多いかも知れませんが、必ずしもマイナスな影響を受ける訳ではないのです。

常にユーザーに価値のある情報を発信し、適切なSEO(検索エンジン最適化)を行っていればあまり恐れる必要はありませんし、むしろこのアップデートによって順位が上がる可能性もあります。

コアアップデートによって悪い影響を受ける対象となるサイトというのは、主にスパムリンクやディレクトリ貸し等の施策を行っているサイトや、最適なSEOが行えていないサイトだと言えます。

また、影響の範囲は広範囲に渡りますが、検索キーワードのジャンルによっても影響度が異なる傾向にあります。これは過去に実施されたコアアップデートの内容と共に後で紹介します。

なお、コアアップデートによる展開は基本的に3~4日で更新され、実際に順位の変動がすべて完了するまでに約2週間程度の時間がかかるようです。そのためアップデート直後に順位の変化があっても、まずは反映が落ち着くまで状況を見守り、その後に今後の方針や施策を決めることをおすすめします。

コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート)は事前に発表される

コアアップデートは影響が大きく広範囲にわたるため、Googleは事前にTwitterの公式アカウントから実施の告知を行います。

事例をあげると、2022年9月13日には以下のような文面で告知がなされました。

「Today we released the September 2022 core update. We’ll update our ranking release history page when the rollout is complete:(本日、2022 年 9 月のコア アップデートをリリースしました。ロールアウトが完了したら、ランキングのリリース履歴ページを更新します。」

このように英語でツイートされるのですが、直近の投稿では「a broad core update」や「Core Update」と記載されていますので動向をチェックするようにして下さい。

また、告知は以前は「Google SearchLiaison(@searchliaison)」からでしたが、2021年11月のコアアップデートからは「Google Search Central(@googlesearchc)」からの告知となっています。

詳細な内容は、自動翻訳機能などを使い日本語に翻訳してチェックするようにしましょう。

過去に実施された重大なコアアップデート

Google検索サービスが開始された2000年9月から実施がスタートし、これまでに数十回のコアアップデートが行われていますが、その中で特に重大な影響を及ぼしたコアアップデートについて以下に紹介してまいります。

パンダアップデート

パンダアップデートとは2011年2月に行われたコアアップデートで、Googleの理念である「ユーザーファースト」を象徴するアップデートとなりました。

それまではコンテンツの自動生成やコピーサイト等、価値の低い低品質なものでもGoogle検索の上位に表示されていましたが、パンダアップデートによってより高い品質のコンテンツが評価され、検索結果の上位に表示されるように変わったのです。

フレッシュネスアップデート

2011年11月に行われたフレッシュネスアップデートは、その名の通り”新しい情報”に対して評価を行うコアアップデートです。

新鮮な最新情報を提供し、定期的な更新が行われていることも検索結果に影響する要素として加わりました。

ペンギンアップデート

2012年4月に行われたペンギンアップデートは、外部リンクを大量に購入して自社サイトに貼る所謂「ブラックハットSEO」と呼ばれる手法のサイトの評価を下げ、質の高いサイトの評価を向上させるためのコアアップデートです。

それまでのGoogle検索では、外部リンクの多さがサイトの評価につながっていたため、リンクの数だけを重視してサイトとしては無価値なものが増えていたためです。

ペンギンアップデートは複数にわたって更新されており、2022年現在は自動でアップデートされるようになっています。

ベニスアップデート

2014年12月に行われたベニスアップデートは、位置情報を検索結果に反映させるコアアップデートです。

このアップデートにより、例えば「美容院」「小児科」などの情報を検索した際に、ユーザーの位置情報を踏まえて近くの場所にあるものを表示できるようになりました。

ユーザーにとって便利なだけでなく、特に地域で営業している飲食店や美容院、士業といった業界や業種に対して集客や売上に大きな影響を及ぼすアップデートとなりました。

医療健康アップデート

2017年12月に日本のみで行われたコアアップデートです。

その名の通り、医療や健康、その他YMYL系と呼ばれる領域に対するアップデートで、より信頼性の高い情報が検索で表示されるようになりました。

コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート)の対策は?

先ほども書いたように、日頃からユーザーを意識した高品質なサイト作りに力を注ぎ管理していれば、コアアップデートによる大きな影響を受ける心配はあまりありません。

多少影響を受けたとしても、対応は変わらず引き続き有益な情報をユーザーに届けられるようコンテンツを継続して作成していくことが大切です。

具体的には、Googleが重要視している「コンテンツ品質」について意識することです。

特にその情報の発信者は誰か、信頼できる内容か、広告が過度に貼られていないか、といったことを評価において重視しています。

もしコアアップデートによりページのランキングが下がってしまったら、自分たちのコンテンツがこれらの面で問題がないかどうかを改めて見直し、必要に応じて修正していきましょう。

E-A-T

Googleがコンテンツの品質を判断する指標として、「Expertise(専門性)、Authority(権威性)、Trustworthiness(信頼性)」が重要な要素となっています。

特にYMYL分野に関しては、このE-A-Tが厳しく評価されます。

ここを意識してサイトやコンテンツの制作を行うことは、コアアップデートへの対策にもなります。

リンク

上記のE-A-Tを判定するものとして、「リンクまたは言及(リファー)」があります。

被リンクの数は、信頼性の高さを示す十分な証拠となります。

しかし既に説明した通り、ただリンク数を集めるためだけの行為は、ペンギンアップデートにて排除されますのでその点は注意して下さい。

Googleの評価基準を確認する

Google検索セントラルブログの中に、「良質なコンテンツを提供しているか自己評価する質問」が掲載されています。これらの項目はGoogleが評価する上で基準としていると言えます。

以下がその一覧となります。ぜひ自社サイトに当てはめてみて下さい。

<コンテンツと品質に関する質問>

  • コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供しているか。
  • コンテンツは、特定のトピックに対して包括的または完全な説明を充分に提供しているか。
  • コンテンツは、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか。
  • コンテンツが他のソースから得られたものである場合、単なるコピーや書き換えでなく、付加価値とオリジナリティを充分に提供しているか。
  • 見出しやページタイトルは、内容を説明する有用なものになっているか。
  • 見出しやページタイトルは、コンテンツを誇張したり、読者に強いショックや不快感を与えたりするものでないか。
  • 自らブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか。
  • コンテンツは、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値があるか。

<専門性に関する質問>

  • コンテンツは、明確な情報源、関係する専門知識の証明、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(著者ページへのリンクやサイトの概要ページなど)など、掲載されている情報が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供しているか。
  • コンテンツを制作しているサイトを調査した場合、そのトピックに関する権威者としてそのサイトが信頼されている、または広く認識されているという印象を受けるか。
  • コンテンツは、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか。
  • コンテンツに明らかな誤情報がないか。
  • お金や人生に関連する問題について、このコンテンツを安心して信頼できるか。

<コンテンツの提示や制作に関する質問>

  • コンテンツに誤字やスタイルに関する問題がないか。
  • コンテンツは適切に制作されているか。急いで制作されたような印象を与えていないか。
  • コンテンツが多数のクリエイターへの外部委託によって大量制作されていたり、複数のサイトの大規模なネットワークに拡散されており、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していないか。
  • コンテンツに、主要なコンテンツを妨害したり注意をそらしたりするほどの大量の広告が掲載されていないか。
  • コンテンツは、モバイル デバイスでも適切に表示されるか。

<比較に関する質問>

  • 検索結果の他のページと比較した場合、コンテンツは実質的な価値を提供しているか。
  • コンテンツは、サイトの訪問者が本当に求めるものを提供しているように思えるか?あるいは、検索エンジンで上位に表示するためだけを狙って作成されたように思えるか。

まとめ

以上のように、コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート)は、Googleがユーザーにより良い情報を提案、提供するために実施されています。

SEOを行う多くのサイト運営者やWebマーケティングの担当者は、アップデートにより集客や顧客の獲得に悪い影響が出ないよう常に対策を徹底しておく必要があります。

ホームページ制作を行う際、マーケティングや技術に強い社員が内部にいれば、SEOに強いサイトになるようシステムの設計やデザイン、運用を行っていけると思いますが、そうでなければコンサルティング会社に依頼をしたり、SEO専門会社を利用することがおすすめです。

今もし現在の対策で効果が出ない、成果の出せるHPにするには何をしたら良いか分からない等お困りのことがありましたら、SEO専門会社である弊社にお気軽にご相談下さい。

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清水 康次

過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。

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Posted by 清水 康次