「web制作では食えない」理由と生き残るために必要なこと

2024年4月13日

最近、「Web制作ではもう食えない」「Web制作はオワコン」等という情報が多く流れており、今まさにWeb制作で食べている人やこれからWeb制作の勉強を始めるという人にとっては不安な状況ではないでしょうか。

そこで今回の記事では、Web制作では食えないと言われている理由や現状、今後もWeb制作で食べていくためにすべき対策について解説してまいります。

ぜひ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

「Web制作では食えない」と言われている理由

Web制作では食えないとなぜ言われているのか、考えられる理由は主に3つ挙げられます。

まず一つ目は、Webサイトを作成できるITツールの普及です。

代表的なものにノーコードやSTUDIO、Wix等がありますが、これらのツールがあればコーディングの知識がなくても簡単なホームページなら作ることが可能であり、わざわざ高い費用と時間をかけて制作会社や個人に依頼をしなくても済むのです。

このようなコーディングの知識が無くても制作できるツールは、個人的には、SEOにはあまり有利では無いと感じてはいますが、利用者が増えているのは確かです。

そのため、特にコーディングやデザインを専門に仕事を行っているデザイナーやエンジニアにとってはこれから求人が減少していく可能性があるのでは?という現状から、Web制作=食えないと言う話につながっていると思われます。

二つ目に、Web制作の業界に参入する人が増加した、ということです。

働き方の多様化が当たり前になってきた近年、会社員であっても副業が認められたこと、そしてフリーランスや起業をする人が特に若い世代の間で急増しています。

そんな人たちに人気の仕事がWeb制作。

Web制作を行う人が増えた分、仕事の取り合い状態になってそこからあぶれる人も増え「Web制作は食えない」と言われる理由になってしまったようです。

そして三つ目は、上記のように1つの案件に対し多数のWeb制作者が取り合いをするため、あぶれてしまったり何としても仕事を取りたい人はこれまでよりも安い金額で仕事を引き受けざるを得ない状況になります。

つまりクライアントがより安い金額で仕事を発注できてしまう状況になったわけで、受注する側にとってはこれまでと同じように働いてもなかなか稼ぐことができなかったり、中には非常識な低い単価で仕事を発注する悪質なクライアントも出てきて消耗されてしまう、といったケースも少なくありません。

「Web制作でこれから先、一生食べていくことは難しい」と言われる理由は、以上のような状況によるものでしょう。

「Web制作では食えない」現状はどうなっているのか

「Web制作では食えない」と言われているものの、実際のWeb制作の現場は今、どのような状況になっているのでしょうか。

現在のWeb制作業界では先述したように制作者の数は急激に増えたものの、その実情はスキルの足りない初心者が大半で飽和状態であり、むしろ経験や高いスキルのある人材は不足しているという状況にあります。

クラウドワークス等を見ると、未経験やポートフォリオがなくても応募ができる、簡単に制作できるような案件も多いため、平均より安価で発注しても初心者レベルのエンジニアがどんどん応募してきます。

しかし一方で、高品質なサイトを作るためしっかりとお金を払って数少ない中級または上級レベル以上の技術を持っている人を求めるクライアントもおり、価格競争に巻き込まれず品質を重視した需要というのはむしろ高まってる傾向にあります。

つまり、Web制作業界の現状は飽和状態となっている安価な初心者向けの需要と、人材不足となっている上級者向けの需要という二極化の時代にあると言えます。

Web制作でこれからも食べていくための方法

Web制作では食えない、と言われている理由や現状を知って理解してみると、今後もWeb制作で食べていくために何が必要なのかが分かります。

まず重要なことは、Webデザイン以外のスキルを高めること。中でもプログラミングの出来るエンジニアが不足しています。

HTML、CSS、JavaScriptを使ってWebサイトの制作ができる。これくらいのレベルは現在も多くいます。

もし他のエンジニアに負けず自分が生き残っていきたいなら、アプリの設計、開発、運用を個人で行えるくらいのレベルをまずは目指すことです。

まず基本的な知識を身に着けてWebサイトを作れるようになったら、それで満足せずサーバーサイド言語に挑戦することがおすすめです。

Webデザイナーを続けていく場合は、競合との差別化を図っていくことが大切です。

とはいえ、あまりたくさんいるデザイナーの中で、品質だけで勝負をすることが難しい現状。

そこでWeb制作でも稼げる仕事の選び方に変えてみましょう。

例えば単発の仕事は受けないこと。数を多くこなせば稼げるには稼げますが、将来を見据えた時、お客様と長く関わり、事業を継続的にサポートしていける方がやりがいを感じられるからです。

また、Web制作を行う目的やお客様が抱えている課題についても一緒に考え提案できる力も身に着けていきましょう。

お客様の悩みや相談の内容を徹底してヒアリングし、広告やSNSの運用が必要であれば積極的に提案していくことも良いでしょう。

そのためにはマーケティングに関連した勉強がオススメ。

Web制作の知識があれば、マーケティングに関しては独学で学習することも可能です。

このようにWebデザインだけでなく周辺の知識を習得しておくことで案件を獲得できる可能性は高まり、企業で勤める場合に職種を変えて転職し年収をアップすることだって夢ではなく、結果としてWeb制作の世界で働く上での将来性も広がります。

SEO会社と連携する

ホームページ制作の依頼を行う企業のほとんどは、ホームページからのお問合せや売り上げの獲得が目的です。

そのためには、狙っているキーワードでの上位表示は必須です。どれだけ素晴らしいデザインのホームページ制作が出来ても、検索エンジンからの集客が出来ないホームページ制作では、競合と差別化出来ません。

ご自身で、SEOを身に付けることも可能ですが、SEOも奥深く、表面的なことは身に付いても、明らかな効果を出す程までのスキルを身に付けるのは難しいでしょう。

その場合、SEO業者と連携して、提案段階の初期分析から、制作段階のSEO設計などを連携することで、発注するユーザーにとってもメリットのあるホームページにすることが出来ますし、競合よりも優位に立つことが可能になります。

また、確実に成果の出るホームページ制作が出来れば、リピートや紹介を得られる可能性もありますので、かなり重要な施策です。

まとめ:Web制作で食えるか食えないかはあなた次第!

「Web制作では食えない」と言われるのには、ツールの普及やクライアントが求めるものの変化、人材の増加、価格競争などさまざまな理由がありますが、一方でスキルの高い人材への需要は高い状況にあります。

そのため、Web制作で働き続ける、またはこれから参入するという場合は、Webデザインだけでなく周辺の知識やスキルを身に着け、武器を増やすことが大切です。

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清水 康次

過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。

SEOとは?

Posted by 清水 康次