勝敗の分からない試合をする人

2023年2月8日

勝敗の分からない仕事をしている人は意外と多い

勝ち続ければモチベーションは維持出来ます

野球の試合をしていて、何対何で勝っているのか、負けているの分からない試合をする人はいません。途中経過の点差が分からないと、試合に勝つことが目的では無くなってしまいます。点差が分かると、どう守るか、どう攻めるかを考えて最善の策を実施します。ところが点差が分からないと、たた漫然と球を投げ、バットを振り、捕球するだけになってしまいます。

これは、ホームページでも同様です。勝敗が分からなければ、何もしません。勝とうとは思わないからです。勝とうと思えば、どこが弱いのか調べて、弱いところを改善しようと思います。しかし、ホームページの勝敗ラインが設定されておらず、何年も同じホームページを更新せずに放置していて、戦ってさえいないことに気付いていない経営者も多いのです。

勝つことを明確な目標にせず、手段ばかりを伝えてしまうことが、仕事の中ではとても多いのです。ホームページを運営していての勝利とは何なのかを明確にせずに、手段ばかり議論していると、勝利にたどり着くことはまず出来ません。

これは、目的地を決めずに小さな船で港を出港するようなものです。「必死に船を漕げ」と言う手段だけを伝えられて、必死に船を漕ぎますが、目的地が分からないので、どの方向へ進んで良いのか分からず、気が付けば同じ所をグルグルと回っていたと言う結末になってしまうのです。

勝利と言う目的地が明確になれば、目的地にたどり着くために、どの方向へ船を漕ぐかも決めることが出来ます。進むスピードが遅くても、一日一日確実に勝利と言う目的地に近付いていればいつかは勝利を手に入れることが出来ます。

明確な目標を設定して、段階を追って実現して行くプロセスが成功だとも言われています。段階を追って実現して行くプロセスで、常に勝敗ラインを明確に設定すると、「勝ちたい」と思う気持ちが湧いてきます。

ホームページは店舗同様の重要な販売ツールです。リアル店舗は売上げや利益を伸ばすために色んな改善をするのに、ホームページはWEB制作会社から納品されたものをそのまま放置しているのはおかしいことです

勝負

勝敗ラインをどう設定するかがとても重要です

仕事の実績を評価する時に、部門が赤字か黒字かや昨年対比の伸び率などを評価基準にすることがありますが、これは、勝敗ラインの設定としては不適当です。

部門が赤字か黒字かを基準にすると、商品を市場に投入して間もない段階やホームページを公開した直後のGoogleに評価されていない段階では確実に赤字になります。これに対して、商品が成熟期の場合は、商品が市場に認知されていて、広告費をかけずに商品が売れるので確実に黒字になります。この基準で評価されると、スタートアップ期の商品を扱っている部門の人は常に目標が達成出来ず、モチベーションが低下します。

また、部門の昨年対比を基準にすると、成長期の商品を扱っている部門は必ず昨年対比はプラスになります。逆に衰退期の商品を扱っている部門は確実に昨年対比はマイナスになります。この基準で評価されると、衰退期の商品を扱っている部門の人は常に目標が達成出来ず、モチベーションが低下してしまいます。

勝敗ラインを設定する時に重要な事は、赤字であっても、それは計画通りの赤字なのかと言うことです。昨年対比マイナスであっても計画通りのマイナスなのかと言うことです。

ホームページを公開して、最初の2年間は赤字の計画を立てたとすれば、その計画よりも良い状態であれば、赤字でも勝利とすることです。企業としては、常に新規の販路や商材を開発し続けないといけません。しかし、その新商品を市場に投入した日から利益が出ると考えているとその部門の担当者は大きなストレスを抱えてしまいます。

勝敗ラインは部門の担当者が設定するのが一番良いと思います。自分自身が選択した勝敗ラインに自ら挑んで行くのは、とてもやり甲斐のあるものです。そして、最終的に勝利を掴むことが出来れば、自己承認にも繋がり、勝利を積み課されることで、強いモチベーションを持った人へと成長して行きます。

The following two tabs change content below.

清水 康次

過去にインターネット受注で100%稼動する縫製工場を経営しており、平成17年度に経済産業省「IT経営百選」で優秀賞を受賞、翌18年には、最優秀賞を受賞するまでになりましたが、その後縫製工場の経営を止め、飲食店のインターネット担当として勤務いたしました。平成28年11月より独立してSEO対策とWEBコンサルタントとして多くのサイトの検索流入やコンバージョンの改善実績があります。